NHKで睡眠負債(英語ではおそらく sleep debt)なるものの特集をやっていました。
睡眠負債は、がんや認知症のリスクを高めるのだそうです。恐ろしいことですよね。
・仕事でミスを連発
・家事に意外と時間がかかる
・休日に長めに寝てしまう
このいずれかに当てはまると、睡眠負債の疑いがあるのだそうです。私はこれ、全て当てはまります。
睡眠不足とは何が違うのか。睡眠不足が積み重なると、睡眠負債となります。
番組では睡眠負債があるかどうかの調査として、土曜日に、時間の分かるスマホや時計などが無い環境で睡眠を取るということをしていました。普段よりも時間が2時間以上増える場合には、睡眠負債の疑いがあるということでした。
アミロイドβという物質があります。これは、認知症の原因とも言われており、日中の活動によって脳に蓄積されます。これが、睡眠中に脳から排出されるのですが、睡眠時間が十分でないと、排出しきれなくなってしまうそうです。
理想的な睡眠時間は、年齢、性別、日中の活動によってかなり影響を受けるのだそうですが、7時間前後が良いと言われているそうです。7時間から8時間の間が理想で、5時間を切るとリスクが増えるということです。
睡眠時間を増やすには、寝る時間を1時間早く、起きる時間を1時間遅くすると、生活リズムを崩さずに2時間増やすことができます。
無理にたくさん寝ようとしてしまうと生活リズムが崩れてしまってかえって良くないのだそうです。
睡眠負債をごく簡単に返済できる方法があり、紹介されていました。それは、特別なことではなく、睡眠時間を少し増やしましょうというもの。
睡眠負債を返済するチャレンジでは、1週間、毎日の睡眠時間を1時間増やすことをやっていました。
それから、よく眠る極意は、ベッドでスマホを使わないこと。
松果体からメラトニンが分泌され、血中濃度が高くなると眠くなるのですが、スマホを見るなどして感情が動くと、メラトニンの分泌が妨げられるのだそうです。
画面が明るいからではないのですね。
もう一つの極意が、上を向いて歩くことです。夜更かしを続けるとメラトニンの分泌される時間が遅くなっていき、睡眠障害につながります。
朝、15秒間強い光を見るだけで、体内時計が修正されるのだといいます。
睡眠のためにやると良いことの例は、
・朝の日光
・規則的な食事 代謝のリズムが整う
・夕方の散歩
逆に、やると良くないことの例は、
・ベッドでスマホ(スマホは30分前までにする)
・寝る前のカフェイン(摂取は3時間前くらいまでにする)
・夜の強い光
それから、寝るためのお酒は厳禁で、摂取は4時間前までにするのが良いそうです。
ちょっとだけと思っても、少しだと逆に覚醒してしまって、結局は量が増えてしまうものだというのも、出演していた先生がおっしゃっていました。
番組では、睡眠時間を長くする取り組みを行う企業の例も紹介されました。
朝の混雑を避けるために早めに電車に乗って、勤務前に近くのカフェで時間をつぶしていた社員に対して、フレックスタイム制を導入して、その分早く出勤するような調整をしていました。
国の取り組みとしては、「勤務間インターバル」の促進というのがあります。残業して終業時間が遅くなったら、その分次の始業時間を遅らせるというものです。
理論的には分かるのですが、それだと残業した意味が無いような気がしてしまって、実行は難しい気がするんですよね。
長々と書きましたが、まとめると、睡眠負債があると疑われる人は、毎日少しずつで良いから睡眠時間を増やす努力をしましょうということですね。
睡眠をしっかり取って作業時間が減ったとしても、その分効率が上がればこなせる仕事の量はむしろ増やせるかもしれません。
私はついつい働く時間を増やすことで何とかしようとしてしまう傾向があるので、気をつけたいと思います。